アンチバリアフリー

葬儀が終わってしばらくしてから、意を決したような表情の叔父がおれの前に座った。

「おまえもわかっているとは思うが、うちの親戚の中にはおまえを養っていけるほど余裕のある家庭はないんだ。おまえももう高校生だ、生活の補助は国から受けられるしおまえの義父さんが必死で残した多少の蓄えもある、、、一人で大丈夫だよな？」

義叔父はこう言った。
おれは孤児院からもらわれた子で身寄りは一人もいないらしい。

「ここまで育ててくれた義父さんに感謝しろよ」

とも言っていた。

ふざけるな、一人で生きろだと？まだ高校生だぞ！

親父はこう言ってくれただろうか？
いや、おれをたった一人残して逝ってしまった時点で親父はもう答えをだしていた。