先生の青





それ以上、お互いに何も言わず


私がひざに視線を落とすと



「ほら、もう少し寝な
まだ早いから」


先生はベッドから
立ち上がろうと
前屈みになって
ピタリと止まった



そして首だけ振り返り
自分の腰の方に視線を落とす



なんで先生は止まったんだろ?



私も先生の視線の先を追うと



彼のTシャツの裾を掴んだ
自分の手があった。



無意識に私は
ベッドから立ち上がろうとした先生を引き止めてた



……何してんの私



パッと手を開いて
Tシャツの裾を放すと



先生がその手を握った



少し冷たい先生の手が
私の手を握って
少し息が詰まった



 ギシッ……



先生はベッドにひざをつき


こちらへ来て


壁と私の間に
足を伸ばして座り込み
後ろから すっぽり
私の全身を包みこんだ



「………せんせ……」


先生はまた私の手を握り



「イチの手は小さい」


「え」


「イチの手は小さいよ」


重なる手に視線を落とす


先生の手は白く指も長い
華奢なその手を
いつも綺麗だと思っていたけど



自分の手と比べるとやっぱり
先生の手は大きく
ちゃんと男の人の手だ