「うわぁー、
靴下もびしょびしょ」
先生の部屋の玄関
靴を脱いで先生は騒いだ
「イチ!入る前に靴下脱げ」
………わかってるよ
部屋に入ると
………なんで
こんなに散らかるかな?
ベッドは乱れたまま
テーブルの上は
空のスナック菓子の袋
汚れたグラス
丸まったティッシュ
床にはTシャツやスウェット
週刊ジャ〇プとか漫画で
足の踏み場ないし
「風呂っ!
風呂の用意してやるから
お前、家に連絡しろよ」
先生はタオルを私に投げて
浴室へ消えた
タオルで髪を拭きながら
メールする
>友達の家に泊まります
しゃがんで
ここに来る前に寄った
コンビニで買った
下着や歯ブラシを出す
浴室から出てきた先生が
「狭いからお湯
すぐ溜まるから」
そう言いながら
流しで電気ポットに水を入れた
先生が言った通り
すぐ溜まった
お風呂に入る
足なんか伸ばせない
狭いユニットバスで
ひざを抱えると
だんだん冷静さが戻ってきた
雨の中
抱きしめてくれた
先生の腕
なんで
あんなに安心できたんだろう
先生だって
男の人なのに



