先生の青




………行かなきゃ


逃げちゃ…ダメだし……


アスファルトの地面に
視線を落とし
唇噛んで すくむ足を一歩
英雄さんに向かって歩き出す



助手席に座り
シートベルトを締めてると


頭の上に
英雄さんの手が伸びてきて


グシャッ


大きな手が乱暴に
私の髪を掴んだ



「………っ!」


いきなりで驚く私の顔を
のぞき込み



「何で…他の男に
触られてんだよ」


………三島先生に
頭を撫でられたこと
怒ってるんだ………


「……あの人は…
ただの先生だよ」


英雄さんは鼻で笑って


「センセーだから
他人の女に触れるんだ
いい仕事だな、教師って」



パッと髪から手を放し
英雄さんも
シートベルトを締めて
ハンドルに右手をかけた



「ちょうど車
走らせたかったんだ
付き合えよな、市花」


ドライブなんて………


「あ、あの英雄さん
私、話があるんだけど」


この車が走り出す前に
言ってしまおう


「話?そんなの 後にしろよ」


「でも」


英雄さんは私を無視して
ギアをDに入れ
車は夜の道を走り出した