うなずいたとたん
私の背中を擦ってた
先生の手が止まり
「…………イチ」
折れそうなほど
先生は私の身体を
きつく抱きしめた
その腕が
身体に食い込みそうな
くらいだった
「絶対に迎えに行くから」
また涙が溢れて
唇を噛み締めた
「ごめんな、イチ
必ず迎えに行くからな……」
先生の声が震えてた
先生だってつらいんだ
私だけじゃない
先生だってつらいんだ
「………待ってる……
頑張って待ってる……」
私を締め付けてた腕がほどけ
胸から顔を離した
涙で滲む先生の目は
少し潤んでた
優しい指先が頬に触れる
「好きだよ、イチ」
甘い声を聞くと
やっぱり離れたくないって
駄々をこねたくなる
のどまで出かかった
言葉を堪えると
やっぱり溢れるのは涙だ
先生は困った顔して
「しばらく見れなくなるんだ
泣き顔はイヤだな
イチの笑った顔が見たい」
唇噛んで涙を堪えるけど
止まるのは息だけで
「む、無理」
そんな私を
先生は「はは」って笑って
でも、先生の笑顔だって
泣いてるみたいに見えた
「…………うん、いいよ
イチは泣いてる顔も綺麗だ」
「愛してる」
「愛してるよ」
お互いに言って
唇をそっと重ねた
キス以上のことはしなかった
「次に会える時までって
モチベーションを上げるんだ
頑張って頑張って
イチを迎えに行く」
先生はそう言って笑った



