先生の青





門を出たら
先生の胸に飛び込んだ



両腕で先生の身体を捕まえると
涙が滝のように流れた



言いたいことは
たくさんあるはずなのに



「………先生、先生
…………先生……」


それ以外
何にも言葉は出て来なかった



「おお、イチすごいな
なんでわかったんだ?
きっと会えないだろうなって
思いながら来たんだよ、オレ」



先生はいつもと変わらない口調で号泣する私の背中を撫でて



「夜中とは言え
イチの家の前じゃ
落ち着かないから
家に帰ろう?」



「………うっ、うん……」



うなずいて
先生の胸から顔を上げた
私の頬を両手で包み



「………会いたかった」



先生は優しく目を細めた







先生の部屋に着いたら
玄関で靴も脱がず
抱き合った



「ごめんな、
会いに行くの遅くなって
不安だっただろ?イチ」



先生にきつく抱きしめられ
首を横に振った



「ううん………
私こそ、ごめんなさい……
私のせいで先生……
学校……………」



「なに言ってんの」


抱きしめる腕をほどき
頬を両手で包み
先生は私の顔をのぞき込んで



「そんなのな、
イチを好きになった時から
覚悟は決まってたんだよ」



「先生………」


先生はニッと笑い


「んな、ちっちぇこと
気にしてたら
生きて行けねぇよ、イチ」



私の頭をくしゃくしゃ撫でた