朝が来ると
英雄さんが部屋に入ってきた
「市花、学校に行く準備をしろ」
「………学校?」
ベッドの上で
半ば放心状態で呟いた
英雄さんはうなずいて
ベッドの前に立ち
だらしなく横になってる
私の手首を掴んで引き上げる
腕が引っ張られたとたん
恐怖が湧いてきて
「やだっ!」と叫んで
腕を振り払った
英雄さんに背を向けると
鼓動が耳や頭に響く
しばらく間があいて
「……しばらく登下校
オレが車で送るから」
…………え?
「あの先生のところに
逃げようなんて考えるな」
起き上がり
英雄さんを振り返る
「………学校に先生は」
英雄さんは首を横に振り
「学校で先生に会う事はない」
はっきりと断言した



