正体のわからない不安が
胸に押し寄せる
あの男
お父さんは なんで
そんな言い方をしたんだろ
だけど誰なんだ?って
先生のことは
わかってないみたい
正体のわからない不安は
夕方、実体となって
姿を現した
ドラマの再放送を見ながら
ふと時計に視線をやると
午後4時
もうそろそろ
お米研がなきゃ……って
ベッドから立ち上がった時
ピンポ―――ン
インターホンが鳴ったけど
もちろん無視だ
「は~い」なんて出れるほどの間柄じゃないし
何かの勧誘かセールスだろう
ピンポ――――ン
ベッドに座って
居留守を決め込むけど
なかなか しつこい
ピンポ――ン
ピンポ――ン
…………なに?
しつこい連打に
不安になると
ダンダンダン!
ダンダンダン!
ドアを叩く音と
「市花!いるんだろ?」
――――――――――え?
スゥ………っと
全身から血の気が引いていく
「早く出てこいよ、市花!
お前が早く出ないと
大好きなセンセーが
もっと大変なことに
なりますよー」
ドアを叩くその人は
英雄さんだった



