先生の青




スクッと立ち上がり
先生を振り返る


先生は身体の痛みに顔を歪めて
立ち上がろうとしてた


「大丈夫?」


手伝おうと先生の手首を掴むと


「―――――――……っ!」


先生が声も出せないくらい
痛がった



「……………」


先生のジャケットの
袖口をまくり
手首を見ると
丸く焦げた跡



……タバコ押し当てられたの?



どれだけの暴行を
受けたのだろう


泣き出しそうになった
私の顔を見て


先生は


「うお――――――っっ!」



大きな声を出して
勢いよく立ち上がり


「大丈夫だから、な?」


私の頭を撫でた



よろける先生に肩を貸し
駅前のタクシー乗り場へ歩く



少し息が荒い先生が心配で



「先生…病院行かないで…
死んじゃわない?」


先生はクスクス笑ってから


一瞬、真顔になり




「人間…そんな簡単に
死ねないんだよ」



その時は気にとめなかったけど


先生は「死ねない」って言った



「死なない」じゃなく


「死ねない」って
先生は言った