………悔しい
なんで?
なんで正しいことしてる人が
傷ついていくんだろう。
こんなの間違ってるよ……
「……っく……う…う…」
悔しくて悔しくて
涙がこぼれた
「木下ぁ…泣くな。
ごめん、驚かしたな?
先生はダイジョーブだぞ?
泣くな、木下」
先生が私を気遣うたび
「う…う…う……」
嗚咽が漏れて止まらない
間違ってる何もかも
正義を通した人が傷つくなんて
神さまはいないんだろうか?
「……さ、帰りなさい
もう遅いから」
ずっ……鼻をすすり
「や、やだ、心配だよ
病院行こう先生
骨とか折れてたら……」
「ダイジョーブだって」
「でも」
「ダイジョーブ、
ダイジョーブ」
先生は私に笑顔を向けた
「……病院行かないなら
私が家まで送るよ
手当て…手伝う」
先生は首を横に振り
「手当てなんていらねぇよ
舐めときゃ治る」
「送らせてくれないなら
110番通報するよっ!」
ギュウっ!
ケータイを握りしめると
「……はぁ…」
先生はため息ついて
「じゃあ、お願いします。
家まで送ってください」
すねた子供みたいな
顔して言った



