先生の青





翌日の話し合いに
「オレも行こうか?」と
先生は言ったけど
断った



一生知られたくない秘密がある



腹違いの兄



これだけは知られたくない






1つの予感に
学校帰り真っ直ぐ
家に帰れなかった



どうせ
お父さんの帰りは遅いはず



街をプラプラして
時間を潰してから帰る




家の玄関にはやっぱり
英雄さんの靴があった



それだけで身体は凍りつく



過去の話だ
今、英雄さんが
私に何かするわけない



自分に言い聞かせ
2階に上がる
なるべく足音を
たてないように






部屋で机に向かい
じっと息を潜めてると
コンコンと誰かがノックした



「はい」


返事をして立ち上がり
ドアに歩み寄る


「………市花?」



ドアノブに伸ばした手が
ピタリと止まる



………英雄さん



ガチャン
ドアが開き


「久しぶりだな、市花
元気にしてたか?」


切れ長の目を細め
うっすら笑みを浮かべた
英雄さんを見たら



情けないくらい
足がすくんだ



「……………」



何も言葉が返せない私を
「くくっ」って笑い
英雄さんは言った




「父上のお帰りですよ
下でお話しましょうか
お前の母親が
しでかした事についてね」