先生の青





「そんな幸せ
絶対に信じられない」



独り言のようになった
私の一言に
先生はうなずいて言った



「永遠に続くモノなんて
この世に存在しない」



先生を見ると
私の目を真っ直ぐ見て笑った



「オレもそう思うよ。


だって人間だもんな
明日の事なんてわからない。


人生はそう甘くはないし
ずっと一緒にいるなら
良い事だけじゃなく
悪い事も許せない事も
あるだろうな」



だけどって先生は
私の手を取り



「だけどさ、イチ。
オレはイチがすごく好きだ。


もうバカじゃないの?って
自分でも呆れるくらい
どうしようもなく好きだよ。


永遠に続く幸せなんて
オレも正直信じられない。


でも、イチを想うと
『ずっと』を願うんだ


ずっと、ずっと、こうして」



先生は握りしめた
私の手にキスをして



「何があっても
ずっと こうしていたいって


悪い事も許せない事も
どんな事があっても
何もかもが嫌になっても


いや、そんな事が
不安な事があるからこそ


明日が見えない毎日だから
好きな人の手を握っていたい」



「………先生」



「都合のいい幸せなんてないよ
すれ違う事もたくさんある
理解し合えない事もきっとある


だけど努力はできるよ


イチとなら平和という平凡を
一つずつコツコツと
ずっとずっと積み重ねて行けるとオレは思う」