先生の青





「だ、だって結婚って」



バッと
絆の前にしゃがみ込み


「ま、まさか、できた?」



私の言葉に
絆は苦い表情を浮かべ


「何にもしてないから
できるはずがない」


「そ、それは失礼しました」



絆が結婚………
もちろん相手は
30上のオッサンだよね



「まだ親を説得してないし
アレなんだけど
でも、うん。二人で決めたんだ
卒業したら結婚しようって」



頬をピンク色に染めて言う絆はめちゃくちゃ綺麗だ



この世の幸せを全て手にいれたみたいな顔してる。



「………なんだそりゃ」


あんまりビックリして
ガクーと脱力



「んふふー」



言ったらスッキリしたのか
絆はペタリと地面に座り
ひざの上にお弁当を広げた




ニッコニッコして
ウインナーをかじる絆に




「おめでとうございます」



わざと丁寧にお祝いを言う



「ありがとうございます」


絆も丁寧にペコリと頭を下げ



目と目が合うと

「ぷ」

お互い吹き出してしまった



きゃはははは……と
笑いながら



「なんだよー、幸せ者め
卵焼き奪ってやる」



「なんで?なんで?
フツー逆でしょう
市花がお祝いくれなきゃ」



「うるさい。
少し幸せ分けやがれ」



絆のお弁当箱から強奪した
卵焼きは甘くて
少し奥歯にしみた