先生の青





先生の話を聞いても
素直に進学しようとは思えない



何個仕事を掛け持ちしようと
どんなビンボー生活になろうと
卒業後は自分の力で家を出たい



自分の気持ちを曲げて
楽な道を手に入れるより


自分の気持ちのまま
険しい道を行きたい



きっと それが先生の言う
「若さ」や「意地」
なんだろうな




一晩で結論なんて出るわけない
ゴシゴシ
手の甲で涙を拭いた私に



「もう寝よう」



先生はそう言って
部屋の明かりを消した



狭いシングルベッドに
枕を2つ並べて
暗い天井を見つめる



先生は私に背中を向けてた



「……なんで、そっぽ向くの?」


先生の背中に話しかけると


「だってイチ悩んでるし
今夜はそっとしておこうって」



「………ふーん」


今夜は我慢ですか


ふーん。そっか。
じゃあ、ぐっすり寝よう。


今夜はもう考えないもん
答えなんか出ない



「………イチさ
お父さんに遠慮してるの?」


「え?」


「いや、自分が連れ子ってのも気になるのかなって」



「……あー……」


そっか。先生は知らない。
お父さんが実の父親って事。



先生には言えない。