学校帰り電車の中で
ケータイが震える
制服のポケットから出して
画面を開くと
メール 1件
>駅前のマックで待ってる。
………英雄さんからだ
パクっとケータイを閉じて
少し考える
ドクドクドクドク………
急に心臓の音が鼓膜に響く
待ってる
その言葉に
私の選択の余地は
全くない
私が行って当然と
彼は思ってるんだ。
重いキモチのまま
電車はホームに
滑り込んで行く
「いらっしゃいませ~」
駅前のマックに入ると
窓際のカウンターの席に
英雄さんの背中を見つけた
高鳴る鼓動は
ときめきではなく
緊張と恐怖だ。
あんな風に身体を繋げるのなら
もう全て終わらせたい。
彼の隣の席に立つと
こちらを見ずに
ブランド物のサイフを
差し出した
カウンターの上には
ハンバーガーを包んでた紙を
クシャクシャに丸めた物と
空のポテトの入れ物
半分ほど残ったコーヒーが
トレイに乗ってる
「食いたいの買って来いよ。
腹減ってるだろう?」
あなたといると
胃も心臓も縮まる
なんてことは言えない。
「……別に、いらない」
ボソッと答えると
眉をしかめて
こちらを向き
「だったら
飲み物だけでもいいだろ」
言われるまま
サイフを受け取り
レモンティーを買ってきた。



