先生の青





バレンタインデーには
美術準備室の机の上が
プレゼントで溢れてた



モテない美術部男子に
「好きなの分けてやるよ
こんなに食ったら太っちゃう~」なんて先生はおどけてた




すごいブサイクじゃない限り
教師ってのは
若ければモテるんだ






何も変わった様子はなかった
だけど、次の日
先生は学校に来なかった





5時間目の美術の授業
三島先生は現れず
代わりの先生が自習と告げて
美術室を出て行った




冬だし、風邪かな?
でも昨日は普通に元気だった




心配はすごく心配だったけど
もう私が何か出来る
立場じゃない



明日は来るかなぁ
なんて呑気に思ってたら
翌日も先生は休みだった




心配を通りこし
不安でいっぱいになる



放課後、美術部に顔を出し
部長になんで三島先生は休みなの?と訊いてみた。



部長はイーゼルを用意しながら


「なんか親しい人に
不幸があったみたい」


私の顔を見ず平然と言った



「不幸?」


部長に聞き返すと
うなずいて


「まだ、しばらく休むみたいだよ。三島先生」




  親しい人に不幸


…………まさか



まさかフミさんが………?