先生の青




愛してる


先生は私にそう言った


だけど、先生
また土曜日が来れば
先生は彼女の元へと
行くんだよね?




夜が明けて
部屋がだんだん
明るくなっていく



腕と足でがっちり
私を抱きすくめて眠る
先生の寝息を目を閉じて聞く



愛してる
その言葉はすごく嬉しい


でも、そう言われても
私は先生の『何』でもない


結局は何も変わらない


行き場のない私が
寂しさ抱える先生と
傷を舐め合う関係でしかない



目をゆっくり開いて
そぉっと先生の腕をほどく



ベッドを抜け出すと


「………んん……」


先生の声が聞こえて
ドキッとする


だけど、先生は寝返りをうち
また スースー寝息をたてた



ホッと胸を撫でおろし
手早く服を着る



……先生の言葉 聞いちゃうと
私、本当にダメになるからさ


先生の目が覚める前に
お別れさせて………



先生は行き場のない私の
たった一つの希望だった


温かくて優しい光だった


先生さえいれば
何もかも大丈夫だって
無条件で思えた



部屋を出る前
先生の頬をそっと撫でる


子供みたいに
無防備な寝顔して………



「………ごめんね
ごめんね、先生……」



私は先生がすごく好きだから
辛くて堪えられない
もう一緒にいられない………



「……ごめん、先生」


夕べたくさん泣いたのに
また涙がこぼれてくる



何かを振り切るように
急いで先生の部屋を出た