「ここのフルーツパフェは
結構おいしいわよ?」
カナさんに病院の最上階にあるカフェに連れて行かれ
メニュー表を私に見せ
フルーツパフェの写真を
指差した
「お決まりですか?」
黒いエプロン着けた店員さんがオーダーを聞きに来て
「アイスティー」と
カナさんは言って
「市花さんは?
パフェにする?」
にっこり笑う彼女から
店員さんに視線を移し
「同じモノで……」と頼んだ
店の奥の窓際の席
高いこの場所からは
市内が一望できて
海も見えた
私が窓の外を見てると
「私は」って
カナさんが口を開いた
「私はフォローをするつもりでここに来たんだけど」
私が眉を寄せて
「フォロー?」と聞き返す
カナさんはうなずき
「あまり良い話じゃ
なかったからね。
泉のフォローじゃなく
あなたのフォローよ
ショックだったでしょう?」
そりゃ、ものすごく
ショックでしたよ
今も全然冷静になれない
「それで、市花さんは
どこから話を聞いてたの?」
そう 冷静になれない
ここで この人と向き合う
この状況すらムカつく
彼女は先生の好きな人
彼女は先生とエッチをしたのだ
テーブルの上に置かれた
彼女の左手薬指に光るリングが
憎たらしい



