先生の青





私を助けてくれた
先生を失いたくない


そう願う私は勝手なのかな?




止めた手を再び動かし
先生は私を撫でながら


「なに?」って
かすれた声で訊いた


危険を感じながらも
髪に触れる先生の手を
私は払いのける事はできない



「…………先生は」


私のこと………
いや、聞けない
聞きたくない



代わりに出てきたのは


「先生は好きな人いる?」



先生は、ふっ……と息を殺し


私の髪から手を引っ込めた



じっと私の目を見つめてた
先生の目は伏せられ


「オレは」



「オレは恋ができない」




はぐらかす事なく
私に言った先生の気持ちは
やっぱり わからないけど



先生は自分の寂しさに
ブレーキをかけた訳ではなく


1つの賭けをしたのだと感じた



それは
ハイリスク ハイリターンな賭け



全てを話し


私を永遠に失うか
私を永遠につなぎ止めるか



先生は賭けたんだ



だけど同時に
先生は絶対わかってた



私が先生を切り捨てられない事



理解した上で
私がバカになる事を



先生


先生は知ってて話したんだよね