…………う、う~ん


あれ?私、寝ちゃってた



どのくらい寝てたんだろ……




いつの間にか眠ってた私が

起きたのに

目を開けなかったのは



…………サラッ……


誰かが私の髪を撫でているから



もちろん ここは
先生の部屋
先生のベッド



私の髪をすく
優しい指は
先生のものだ




別に寝たフリする事ないか

いやいや でも

起きるタイミングなくした……



…………それに


優しく優しく
髪を撫でてもらうの
スゴく気持ちいい



ずっと ずっと
こうしてて欲しい



また うとうと しかけた時



髪を撫でてた指が
耳のあたりで
ピタリと止まり



…………ん?
狸寝入りがバレたかな……


そう思った時



まぶたに そっと
温かくて柔らかいのが触れた



ギュウっと心臓が縮んで
息が詰まった



まぶたに 鼻のあたまに 頬に


ゆっくり そっと


先生はキスをした




唇が離れると
一度だけ また髪を撫で
先生が離れていく気配がした



ドクドクドクドク


心臓の音だけが
鼓膜に響いて
胸が苦しい



………ザッ……と
靴が玄関で擦れる音がして


ガチャン……
ドアの閉まる音と
鍵をかける音



先生は私を残して
部屋を出て行った