よく わからないけど
私 イヤなことを言ったんだ
唇 噛んでうつむいた私に
「じゃあ、イチ
週末、連れて行ってやるか?」
「…………え?」
先生はいつもの笑顔で
「青が描きたいんだろ?
いい所、連れて行ってやる」
「………いいの?」
「もちろん」
じわぁ~と
胸が熱くなる
嬉しくて顔が笑う
「迷惑じゃない?」
そう訊いた声は
勝手に弾んで
先生は困ったように笑って
「オレがイチを迷惑に
思うわけないだろ」
先生の前でなら
私は私のままで いられる
顔が笑うと
心もちゃんと笑うし
顔が哀しめば
心もちゃんと哀しむ
先生といれば
1mmもずれる事なく
私は私だった



