先生はニヤリと笑い
「照れるなイチ
センセーに食べて欲しくて
持って来ただろう?」
「私、もう食べちゃったよ」
「はあっ?!」
「なぁんで私が三島先生に
あげなきゃいけないの?」
本当は渡したかったけど
そんなの先生と私の間で
おかしいような…………
先生の言うように
照れるからかも知れない
だけど 食べちゃったのは嘘
カバンの中にしまってある
先生はあからさまに
ガッカリして
「イチ~、そりゃないだろ」
「ガッカリする事ないじゃん
先生いっぱいもらってるし」
机を指差すと
とたんに得意気な表情になり
「あ~、ねぇ?
妬くなよ、イチ
なんかオレってねぇ?
美術科教師なんて
影が薄いのにさ」
ハイハイ
自分は女子にモテてる
言いたいのね
ていうか、何で私が妬くのよ
わけわかんない
「教師っていいよね
スッゴいブサイクじゃない限り
若けりゃ、ある程度
モテるもんね」
私の言葉に
先生は横目でにらみ
「可愛くねぇなぁ」
どーせ、可愛くねぇよぅ



