朝、目が覚める時、ふと
もう死んじゃってもいいかな
なんてヤバい考えが
浮かぶ時がある
だけど
すぐ自分で
そんな考えを
打ち消せる
危うい私を引き留めるのは彼だ
いつだって
胸の中にある
くっきり二重の
ちょっとタレ目が
私をつなぎ止める
お昼休み
ひょっこり
美術科準備室をのぞく
窓の外をながめる
背中を見つけて
肩の力が ホッと抜けた
そぉ~~っと
そぉ~~っと
近づいて
「わあっ」って
背中をトンッと叩く
先生はビクリともせず
「あ~、めっちゃビックリ
死ぬかと思ったぁ」
のんびりした口調は
期待を裏切る反応で
先生の隣に立ち
「私が入って来たの
気がついてたの?」
「ついてたさ」
なぁんだ
つまんない男だな
ふいに先生が
私に手を差し出したから
「なに?」
先生は手を出したまま
「今日の家庭科
カップケーキだったんだろ?」
「よく知ってるねー」
そう言いながら見た
資料や本が積まれた机の上
6個、カップケーキが
置かれてる



