しかし、子供は一向にサンタの存在を覚える気配はない。 『この子供・・・。この私を覚えないだと?フッ・・・。珍しい子だ。』 近くをトナカイの引くそりに腰を下ろしながら、赤い服の女性が怪しい笑みを浮かべる。 「いい絵莉?サンタさんはね、貴方に毎年プレゼントをくれる優しい人なのよ。」 一生懸命に教える母親だったが、絵莉はサンタを覚える気はなさそうに部屋へとかけていった。