「待って、拓海くん!!」

私は拓海くんの後を追う。

そしてその右腕をしっかりと掴んだ。

「…何?」

拓海くんの目が冷ややかで、辛い。

「ごめん、ただそれだけ」

私は手を離すと階段を駆け降りた。