ウサ美「え?それって…」

ウサ吉「まさか…あの時の事は?」

ウサ美「私たちのはやとちりだったんじゃ…?」

2匹の動揺など知らず老婆とウサ子の話しは続いている。

老婆「なるほど、目覚めさせる方法を知りたいのじゃな?魔法でそうなったのはちと厄介じゃのう。ワシでも無理かも知れん。」

ウサ子「そんな…」

老婆「うーん方法は無い訳ではないが、あるいは万病に効くという青バラの種を食べれば回復する可能性があるが、あれはもう人に譲ってしまったからのう。」

ウサ子「…そうですか。あなた様でも無理なんですね…。」

ウサ子は下を向いて泣いているようにだった。それを見ていた子供のウサ次郎は母親に問いかける。

ウサ次郎「パパはもうすぐ起きるんだよね?起きたらまたみんなで遊園地に行くんだ。だからママ泣かないで。ママ泣かないで。」

ウサ子「ウサ次郎…」

そう言うとウサ子はウサ次郎を抱きしめて座り込んで泣いていた。

ウサ美「あのう…これ使って下さい!」

ウサ美は座り込んだ親子の前にしゃがみ込み、手にした青バラの種を差し出した。