真夏なのに汗ひとつ出ることもなく、香織の手からは温もりを感じた。 凄ぇ……心地いい……。 ついさっきまでの緊張は解き放たれ、寧ろ優しい気持ちになった。 …ずっと浸っていたい…。 あまりの心地良さに俺は眠りについた。 俺は夢を見た。 少し大人になった香織と手を繋いで街を歩く夢…。 そこには… 満面の笑で楽しそうに話す香織を見て、幸せを感じている俺がいた。 それは目を覚ました事を後悔する程に幸せな夢だった。