七、八、九…

アタシは指を折りながら数えた。

あと十ヶ月近くもある…。

一年も十ヶ月も大して変わらないよっ!



今日はおばあちゃんに学校まで送ってもらった。

いつもより早く学校に着いたけど

特にする事もなく、机に伏して寝ていた。



先週、席替えをしたら不運にも窓際の席になった。

廊下を歩く優人は見えにくいし、雨の音はうるさい。

ジメジメする…。

最悪…。



??

ウトウトしていると、絵里がアタシの肩を軽く叩いた。


「香織、おはよ。」

「おはよう、絵里~。」

ゆっくり体を起こした。

なんかアタシまでジメジメしてきたよ…。