部活開始まで後5分。



面も胴もまだつけていないのに、
体にずっしり重量感を感じる。



「はぁぁぁ~・・・・・・」



1つ大きな溜息をついて、
目線を格技場の入り口へと移動させる。



そいつと目が合って、
また溜息が漏れる。




オイ、にっこりすんな。




さかのぼる事数時間前。


昼休み、メシ食ってるときだ。







―――――・・・・・・





「はぁ? 写真?」



あんぱん片手に固まる俺をよそに、
うんうん頷く新聞部・石倉。



「あんねー、先月学年ごとにイケメン選手権開こうと思って募集してたのよ! そしたら! 見事、2年生は谷澤くんが1位でした~♪」



「でした~って・・・・・」



「いえーい」とか言いながら
拍手してる石倉。