「何キョロキョロしてんの?」



「・・・・・・え?」





昼休み。



郁也に言われて初めて、
自分がキョロキョロしてたことに気が付く。




「別に」




半分身体が横に向いてたのを、
何もなかったかのように立て直す。



カレーパンを口いっぱいに入れて、
どこか疑うような視線を向けてくる郁也。



その視線を交わすように、
横を向いてメロンパンに噛り付く。





「はは~ん・・・・・」


「んだよ」




何かわかったかのような顔して、
ニヤニヤ見てくる郁也。




口の口角の部分には、
カレーパンのカレーが付いてた。







「天音ちゃん」