腕を組みながら、 なぜか胸を張る谷。 全然、偉くねーっつぅの。 「ねむ・・・・・・・」 今日の俺は、 いつもより寝坊気味。 週に1度の朝練がない日。 毎日こんぐらい寝坊したい・・・・・ 込みあがるあくびを押さえながら、 靴箱までのろのろ歩く。 俯いていた視線を上げると、 靴箱には子悪魔がいた。 「あ、おはよ。谷澤くん」 「はよ・・・・・」 「あはは。眠そう」 「眠いよ」 普通に話しながら、 小悪魔が自分の靴箱の戸を開けたとき。 小悪魔の笑顔が消えた。