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有頂天になった私の悪いところは、一層叔父さんへの独占欲が強くなることだ。
こんなこと気にする立場じゃないのは重々承知。
でも、叔父さんが職場の女の人に媚びを売られてないかとか、ストーカーでもついてないかとか、余計な心配をするようになる。
だって叔父さんは十分すぎるくらい素敵なんだもの。
「…八智絵、今日はやけにピリピリしていないかい?
もしかして、智充叔父さんのことかな?」
そんな私のピリピリの矛先は、華実先輩にまで向けられる。
朝から華実先輩に会い、そのまま肩を並べて登校するわけだけど、今の私には華実先輩さえ憎らしく感じる。
「…ピリピリなんかしてません。」
何故なら華実先輩は、頻繁に智充叔父さんの話題を出すから…!
昨日の今日で私は薄々こんなことを思ってしまう。
…ひょっとして、華実先輩は叔父さんが好きなんじゃ…?と。
重症だ。



