「んー……そーね…。」
流石は三大欲求のひとつ。
叔父さんと話したいって欲求が強いのに、今私を襲う睡眠欲はそれを僅かに上回る。
いつもならお風呂に入るよう、お母さんが声をかけてくれるけど、食事時にあんな出来事があれば、私は今頃部屋で塞ぎ込んでると思って、呼ぶ気が引けるのも当然だろう。
それを利用してこんな時間まで叔父さんと話せたことを、私は少しも後悔していないけど。
日曜日になれば、大好きな叔父さんに直接触れて、話が出来るんだし。
私は理由を付けて納得し、
「じゃあ叔父さん、おやすみ。
寝坊しないようにね。」
労るように、もしくは茶化すように返事をした。
普通ならこれでどちらかが電話を切り、幸せな気持ちのまま眠りにつける筈。
だけど、この日はちょっと違っていて。



