姪は叔父さんに恋してる



もっともっと話がしたいと思って、私は今まで電話をかけるかかけまいか悩んでいた話題を持ち出すことにした。

「叔父さん、来週の日曜日、暇?」

K高の文化祭がある日。

叔父さんはうーんと考える声を出して、沈黙。
どうやら予定を確認しているみたい。
何も予定が無いことを祈りながら待っていると、

《本当は一人で買い物にでも行こうと思ってたんだが、八智絵のためなら日曜日は空けるよ。》

私は喜び、すぐに悔しさを覚えた。
もし文化祭を知らなかったら、あわよくば叔父さんと一緒に買い物が出来たんじゃないかと思ったからだ。

でも価値は同等。
“叔父さんと一緒”。それだけで十分。

「日曜日にね、K高の文化祭があるの。良かったら一緒に行ってくれない?」

言った。言えた。
小さくガッツポーズをすれば勿論叔父さんの答えは、