姪は叔父さんに恋してる



「…………。」


でも、



「うん。そう。」



私は本心を、親に言うつもりはない。

だって、このことを相談した友達は言ってた。
“そんなのおかしい”って。


叔父さんに姪が恋するなんて、普通なら有り得ないことだ、って。


それは常識だって、私も分かってる。

…分かってはいるけど、だからって想わずにはいられない。
恋はそうそう冷めることはないから。


叔父さんを好きな私。
常識を考える人達。

だから私は親には言わない。


だってそうやって“常識を破った”ら、叔父さんに距離を置かれるかもしれない…。

叔父さんに近付けなくなる…。

そんなのは嫌。



だから私がこの気持ちを押し隠せば全てうまくいく。
叔父さんの姪でいられる。


ずっと、ずっと、いつまでも。