姪は叔父さんに恋してる



私は単純だから、もっと良い答えを考えることも、何かを我慢することもしない。

叔父さんが一緒なら、怖くないもの。


ずっとずっと、優しい叔父さんのままで。
可愛い姪のままで。

「ありがと…叔父さん…。」


…私は本当に単純だから、

叔父さんの内に秘めてる思いなんて少しも知ろうとしなくて。

叔父さんが、どんな思いで私を護ると言ってくれたのか、少しも考えなくて。

もしそれを考えていたなら、私はもっと良い策を見出すことが出来たのに。

この時の私は、ただ目の前の…“表面的な叔父さん”を慕っていただけだった。


《落ち着いたね。もう、大丈夫だから。》

「ん……。」


だって、分かりっこない。


叔父さんが“そんなこと”を考えていたなんて、どうして察することが出来る?