《…八智絵、俺はね…、八智絵が苦しむくらいなら、俺はもう関わらないほうがいいと思ってる。》
「……ッ!!」
やっぱり。やっぱりだ。
《……でも、叔父さんはね…、
八智絵がそうしたいなら…今まで通りに一緒にいていいとも思うんだ…。》
………え……?
どういう…?
叔父さんの重複した答え。
どちらも本心?
どちらかは嘘?
前者は私が一番望まない言葉。
後者は私の望む答え。
だけど後者は、これからも辛い思いをする選択。
お父さんにまた叩かれるかもしれないって選択。
でも今更、なんでそれを怖がるの?
私が怖がるのは今も昔も、叔父さんに関してだけじゃないか。
《どっちがいいかは、八智絵が決めてくれ。
前者がいいなら、俺はもう八智絵に会わないと誓う。
後者がいいなら…、》



