《………八智絵…、》
「やだっ、やだやだ、そんなの……私、聞かない…!」
叔父さんの言葉を遮る。
いつもの…叔父さん優先の精神はどこにいったんだろう。
「辛くないなんて言わないけど…っ、お父さんに叩かれるより、…怒鳴られるより…ッ、叔父さんと離れるのはもっと怖い!」
どうせ叔父さんは知らないんでしょ。
私がどれだけ叔父さんに依存してるか…叔父さんを追ってるか…分からないでしょ。
私から叔父さんを取ったら何も残らないことくらい、察してよ…。
私のことが大切なんて言うなら…私の悲しむこと、しないでよ…お願い…。
《……八智絵、聞いて。》
「…………。」
私は不甲斐ないことに、また言葉に詰まってしまった。
叔父さんの声が鮮明に聞こえるけど…その声が紡ぐ言葉を聞くのが、今は怖くてたまらない。
叔父さんが私をどう扱うのか分からなくて怖い。



