姪は叔父さんに恋してる



「……叔父さん……。」

何を思った?

「…叔父さん……っ。」

こんな私をどう感じた?


「…何か言ってよ…叔父さん…。」


私は間違ってる?
それとも正しい?

私…叔父さんに嫌われた?

答えてくれなきゃ、分からないよ。


「…叔父さんってば…!」



気がやけに焦って、私は声を荒げた。


…電話の向こうで、叔父さんの息遣いが聞こえた。



《…八智絵……、叔父さんも、八智絵が大好きだ。》



言葉と…息が止まった。

「え…………。」


意味が、よく伝わらない…。

「……好……?」

それは姪としてなのか女としてなのか、真面目に分からなかった。

だって、いつもの叔父さんの声と、ちょっと違う。

確証はない。
でも叔父さんが、いつもの調子で接してくれる声と、どこか違っていた。