姪は叔父さんに恋してる



「……っ…。」

今の私は自暴自棄に走りたいらしい。
…そう思い込まないと会話を続けていられそうにない。

答えをくれない叔父さんに更に追い込みをかける。


「…叔父さんはっ、どうしてお父さんに、あそこまで、言われて…怒らないの!?
おかしいよっ!…言いたいことばっか言わせて…ッなんで、素晴らしい人だなんて言えるの…!?

叔父さんは優しい…けど…っ、優しすぎて…他人に良いように言われて…っ怒りもしないなんて…駄目だよ…!

叔父さん…損するよ…っ。」

語尾が意識せずに消え入っていく。

そうだ。私がこんなに執着するのは、ただ叔父さんが好きだからじゃない。

“優しい”叔父さんが可哀想だから…。

昔から、叔父さんは優しい。
ずっとずっと優しい。
怒らない。

だから何でも受け入れてしまう叔父さんが可哀想で…心配で…見ていられないから。

愛しているから…。