今度は、二人の姿を見送ることなく私は登校を開始した。 だって一人の世界に入ってから集中しなくちゃいけない物があるんだもの。 たった今貰った、文化祭のチラシ…。 叔父さんの母校…。 叔父さん、何と言って誘おう。 休日だけど、仕事とかぶっていないといいな。 今夜あたりにでも電話で叔父さんに連絡する自分の姿を、頭の中でシュミレーションして…。 私の頭は完全にいつもの叔父さんモードに入っていた。 後ろで何かを叫んでいるらしい二人の声は、少しも耳に入ってこなかった。