「八智絵に喜んでほしくて持ってきたんだ。お母さんには、内緒だよ。」
「あっ……。」
軽く人差し指を立てて唇に添える仕草をする叔父さん。
その姿が可愛らしくもあり、美しくもあり、尚且つ、とても妖艶で…私はただ身体の自由を奪われたように見惚れることしか出来なかった。
私だけが特別に扱われてる。
それはいつものように、“姪”に対しての優しさなのだろうけど、叔父さんのこういう優しさは時に罪だ。
私に、あらぬ期待を抱かせる。
女の子が自発的に“押し倒したい”なんて思うのはきっとはしたないことだけど、…こういう気持ちにさせた叔父さんが悪いんだ。
叔父さんが素敵過ぎるのがいけないんだ。
私を喜ばせる叔父さんが、大好きで…振り回されるのも苦痛じゃない。



