林檎…。林檎もそう。
私が好きになる物は、ほとんどが叔父さん絡みだ。
幼稚園のとき、叔父さんが動物園に連れて行ってくれて、ポニーにも乗せてくれた。
だから私は馬が好き。
小学生のとき宿題を教えてもらったから算数が一番好きだったし、林檎は、叔父さんがウサギ林檎を作るのが上手だったからすぐに好きな果物になった。
叔父さんとの思い出なら全て覚えているけど、叔父さんも覚えててくれたなんて…。
どうしよう…凄い嬉しい。
「…じゃあ、家に帰ったら、」
「?」
「またウサギ林檎作ってくれる?」
このお願いは小学校以来。
見栄を張って中学生になったらもう頼まない、なんて親には言ってたけど…叔父さんと二人きりのときくらい小さな子どもでいたい。
叔父さんの可愛い姪っ子でいたい。
「こんなオジサンの作ったもので良ければ、いくらでも。」



