「…じゃあ叔父さん、私そろそろ行くね。」

別れたくないけど、林檎切るまでの約束だから仕方ない。
お皿をサイドテーブルに置いて、私は叔父さんに別れの抱擁をした。

「明日も、待ってる。」

「うん……。」



―――叔父さん……。



「生きててくれて…ありがとう。」



消え入るような私の言葉に、



「うん。」



叔父さんは一言だけ、力強い返事をくれた。