姪は叔父さんに恋してる



空気が止まった。

叔父さんの息遣いすら。


私と言えば、まるで、

空が崩れ落ちてきたみたいだ。



「……す、き……?」


動揺で少し後退ったとき、雑貨を飾るテーブルの脚に軽く背中がぶつかった。

それだけなのに、テーブルに乗っていたプラスチック製の置物が傾いて…


「あ…。」



“カコンッ”と軽い音を、静寂の店内に響かせた。



その瞬間、私はこれまで予想していなかった最悪のシナリオを思い浮かべ、真っ青になる。

だって、



「…誰か、いるのか?」



気付かれた。叔父さん、に。


「っ…!」

息を短く吸い込んで私は、


素早く立ち上がると目の前の扉に手をかけた。

それと同時に叔父さんも、音を立てた張本人が私だと分かって、


「八智絵…ッ!?」


耳にハッキリ聞こえるくらい大きな声を出し、反射的に私の背を追い掛けてきた。