しかしながら、私は忘れていたんだ。 「………?」 ここに来る中で、たったひとつの不穏当を。 それはとても低い確率。 現実では起こり得ないと、たかをくくっていた。 窓の外に、見慣れた姿。 それが真っ直ぐこのお店に歩いて来て、 私は咄嗟に、その場でしゃがんだ。 体勢を低くし、息を殺した。 その直後、 扉がベルの音と共に開いて、 「こんにちは、清原。」 智充叔父さんが…、来店してきた。 「……う、そ……。」 この時ばかりは、私は全く喜ばなかったんだ。