「あ、あら?
好きじゃなかった?」
ぬいぐるみを見つめて渋い顔をしている私を不機嫌ととったのか、清原さんは困ったように笑う。
誰もそんなこと言ってないよ、と言いたかったけど、やっぱり親しく出来なくて、
「い、いや、そんなこと…。」
私の答えは、そんなありきたりなもの。
「好きに見てってね。
レジにいるから。」
清原さんはまたも綺麗な動きで去って行く。
その後ろ姿が、雑貨の向こうに消えて行くのを見送って、私はほんの少しの劣等感を抱いた。
私は、なんであんな風に可愛く出来ないんだろう。
もっと気の利いた言葉が出せるようになりたい。
自然と笑顔が浮かんでくるような、そんな綺麗な女の子になりたい。
…私じゃ、駄目なのかな。
あんな風にはなれない?
叔父さんを愛する資格なんて、私には無い?



