砂糖入りの甘い紅茶をすする私と、砂糖無しの渋い紅茶を飲む叔父さん。 私はカップの隙間から、そんな叔父さんを盗み見ていた。 やっぱり、昔から変わらない。 飲み物を飲む時は目を瞑る癖。 まるで彫像のよう、という形容があるけど、私にすれば叔父さんはまさにそれだ。 肌が白くて羨ましい。 表情はいつも崩れることがなくて、そのくせ温かい。 ただ、彫像と違うところがあるとするなら、 「……………。」 叔父さんは人間なんだ。 だから嘘を吐く。