どこかの民族かと思うほど派手な彼女とは不釣り合いなくらい、スーツを着て髪を整えた、見本のようなサラリーマン…。
30代くらいだろうか。
異色だけど、二人はどうやら本当に恋人みたいだ。
道行く人々が、私と同じような奇異な目をして過ぎ去っていく。
それには私も納得した。
だって、変なんだもの。
格好は別にしても、年齢も趣味も職業も違う。
見合ってなくて、釣り合ってなくて、悪いけどそのカップルには良い印象は受けなかった。
「…どうして自分に見合う人と付き合わないのさ…?馬鹿?」
言葉が口から自然ともれた。
年上が良いの?
他人から変な目で見られるの、耐えられる?
おかしいおかしいって、色んな人から言われただろうに。
そんなの、おかしいんだよ。
変なんだよ。



