なるべく派手に見えないようにスカートの裾を引っ張る。
でも長さは思うようには変わらなかった。
叔父さんに良くない目で見られるのはもう覚悟しないといけないかな…?
そうローテンションになっていたとき…。
「ねぇ見てタカノリぃ。
この服、超可愛くない?」
近くに立っていたカップルの片割れが、彼氏に自分の服を見せているらしい。
が、
それを見て私はギョッとした。
女性の服は、“服”というより最早“下着”だった。
肌の露出が激しくて、身に付けまくったギラギラのアクセサリーが逆に不気味に見える。
顔は若そうで20代くらいだけどそんな節操無しな格好が許されるのは3才児までだと思ってた。
けれどそれより私が驚いたのは彼氏のほう。
「ああ、そうだなマキコ。」
彼氏はまさに“サラリーマン”だった。



